失敗するたびに自分を責めてしまう。そんなあなたへ。
皆さんこんにちは、アルケミーの大木です。
ミスをしたとき、ただ落ち込むのとは少し違う感覚、ありませんか。
「なんであんなことをしてしまったんだろう」「やっぱり自分はダメな人間だ」——そうやって、何度も何度も同じ失敗を頭の中で繰り返してしまう。気がつけば、ミスそのものよりも、自分を責め続けることの方が、ずっと消耗していた、という経験です。
この「自責」は、単純な落ち込みよりもメンタルへのダメージが大きいことがわかっています。特に、完璧主義的な傾向がある方に起きやすく、悔やめば悔やむほどモチベーションが下がっていく悪循環に陥りやすい。
「細かいことは気にしないで」「もっと前向きに考えよう」——そんな言葉をかけられても、それができたら苦労しない、と感じたことがある方も多いと思います。私自身もクヨクヨしがちな性格で、その苦しさは身に覚えがあります。
では、自責のループから抜け出すために、実際に何ができるのか。2011年にケント大学などの研究チームが行った調査が、ひとつの手がかりを与えてくれます。
149人の「失敗日記」からわかったこと
研究では、149人の男女に一定期間、日記をつけてもらいました。記録したのは「その日どんな失敗をしたか」「どんな対処をして、どれくらい効果があったか」という2点です。
すべての記録を分析した結果、本当に効果があった対処法と、やってしまいがちだけれど逆効果な対処法が明らかになりました。
効果があった対処法 トップ3
① アクセプタンス——まず、起きたことを認める
最初のステップは、「受け入れること」です。
といっても、「失敗しても仕方ない」と無理に開き直ることではありません。「目標が達成できなかった」という事実を否定も無視もせず、ありのままに認めること。そして、そのときに感じた焦り・落胆・恥ずかしさといった感情も、「いま自分はこれを感じているんだ」と静かに受け止めること。
自責が強い方は、このネガティブな感情自体を「感じてはいけない」と抑え込もうとしがちです。でも、感情を押し込めるほど、むしろ長引いてしまうことが多い。まず「あった」と認めることが、ループから抜け出す最初の一歩になります。
② リフレーミング——別の角度から見直す
次に、失敗を「別の意味」で捉え直してみます。ポジティブに無理やり変換するのではなく、こんな問いかけを自分に向けてみてください。
- この失敗から、自分は何を学べただろうか?
- 「うまくいかない方法がわかった実験」だとしたら、どんな意味があっただろうか?
- 同じ目標に挑んでいる誰かに、この経験をもとにどんなアドバイスができるだろうか?
失敗は、「自分の欠陥の証拠」ではなく「何かを試みた証拠」でもあります。その見方が少しでも緩むと、自責の重さも変わってきます。
③ ユーモア——笑えるところを探してみる
これが意外に思われるかもしれませんが、研究では高い効果が認められた方法です。
無理に「笑い飛ばそう」とするのではなく、「この出来事のどこかに、ちょっと笑えるところはないだろうか」と探してみる。「友人に話したら苦笑いしてくれそうなエピソード」として組み立ててみると、見つかりやすいです。
笑いには、緊張した状態の神経系を落ち着かせる効果があります。自責でガチガチに固まった心身を、少し緩めてくれる入口として、侮れない方法です。
逆効果だった対処法 ワースト5
一方で、やってしまいがちだけれど、やるほど気持ちが沈んでいくと示された対処法がこちらです。
- 自分の行動を責め続ける
- 失敗したことや、感じている感情を認めない
- 誰かにただ慰めてもらう
- お酒や娯楽で気を紛らわせる
- ガッカリしたまま、時間が解決してくれるのを待つ
一つ補足すると、「誰かに慰めてもらう」が逆効果とされているのは、人と話すこと自体が悪いということではありません。「慰めてもらえれば解決する」という受け身の期待が機能しにくい、ということです。誰かと話すなら、ぜひ①〜③の視点も一緒に持ってみてください。
また、「時間が解決してくれるのを待つ」も同様です。何もしなければ自然に楽になる、という期待は、自責が強いケースではあまり当てになりません。
まとめ
自責のループに入ってしまったとき、試してみてほしいのはこの3ステップです。
まず、起きたことと感じていることを「受け入れる」。次に、別の角度から「捉え直す」。そして、笑えるところを「探してみる」。
どれも、一度でうまくいくものではないかもしれません。でも、自責が始まったと気づいたとき、この流れを思い出すだけでも、少しだけ違う場所に立てるかもしれません。

